岩手県二戸市浄法寺町にある『八葉山天台寺(はちようざんてんだいじ)』へ参拝してきました。
天台寺といえば、故:瀬戸内寂聴さんが第78代住職を務めていた頃の『あおぞら説法』に全国から人々が集まることで有名です。
そして長い石段を彩る紫陽花(あじさい)の景勝地として知られています。
瀬戸内寂聴さんが復興した天台寺をしみじみと巡礼してきました・・・🙏
八葉山天台寺とは
天台寺は奈良時代の神亀5年(728)、聖武天皇の命により行基菩薩が開山したと伝えられます。
八つの峰、八つの谷からなるこの山を「八葉山」と名付け、山中のカツラの大木を刻んで本尊聖観音菩薩としたといわれます。
天台寺は北奥の観音霊場としてその時々の人々から崇敬されてきました。
山上の本堂は、江戸時代万治元年(1658)盛岡藩主南部重直が再興したもので、典型的な密教様式の仏堂であり、国重要文化財に指定されています。
藩主の祈願所として、また糠部三十三所、奥州三十三所の詣り納めの観音霊場として庶民からも深い信仰を集めてきました。
アクセス
【八葉山天台寺】
〒028-6942
岩手県二戸市浄法寺町御山久保33
0195-38-2500
受付時間:8時~17時(4-10月)
8時半~16時(11-3月)
拝観料:300円(小学生以下無料)
駐車場:あり(12月~3月は閉鎖)
御朱印:あり
🔹浄法寺ICから車で10分
🔹二戸駅より浄法寺方面行きバスで30分→天台寺停留所から徒歩20分
参拝レポート
天台寺の入口鳥居です。
ここから天台寺までの長い参道が続きます。(駐車場は道路をさらに登った先にあります)
この辺りにある桂の木から清水が湧き出ることから、桂泉観音と呼ばれるようになったそうです。
本堂まで登る長い長い石段で、寂聴さんが植えたといわれる鮮やかなアジサイが観られるそうです。(この日は11月でしたので・・)
数メートルおきに可愛いお地蔵さんが佇んでいるのでぜんぜん飽きないで登れました✨
山門が見えてきました。
創建から1,300年ほどの歴史がある古刹なので、もぉ空気が違いますね!
仁王像は運慶が彫ったそうです。(平安・鎌倉時代の有名人ですね、鎌倉殿の13人にも登場しています)
仁王像の手前に、仁王像に見立てたパネルにおびただしい数のお札が貼られてイマス・・・。
お札に願いごとと記入し、治したい箇所に貼ると治癒するそうです!
女性は左の吽像へ、男性は右の阿像の方へ貼るとのこと。
私も帰り際に貼っていきました🙏(1枚100円です)
観音堂です。
拝観料は300円で、本堂の中まで入っても良いとのこと。
【文化財の宝物庫】や【護摩堂】も拝観できます。
恐れ多いことですが、本堂の中の写真です。
由緒看板などに載っていませんが、天台寺といえば陸奥六郡を支配していた豪族・安倍氏ゆかりの寺だという認識でした。
伝承では、二戸地域を支配していたのは安倍頼義の兄弟の安倍富忠らしい。
二戸と一戸に流れる安比川(あっぴがわ)は、安倍氏から名付けれられという説があります。
切り倒された姥杉の切り株です。(復元)
かなり大きい、樹齢2000年?ってくらいの太さです!中はくり抜いてあり、1本の杉の木が立っていました。
ここだけでなく、境内にはかなり大きな木が切り倒された跡がたくさん残っています。
明治に行われた廃仏毀釈の被害を受け、たくさんあったお堂や仏像や御神木が切り倒されまくった歴史があるそうです。
よく神社にもお寺の名残りがありますが、神仏習合の歴史が約800年続いていたところにお寺だけ容赦なく打ち払われるなんて・・・想像しただけでも悲しくなります。
境内は本当に広くて、境内社がいっぱいありました。
さらに登ってお社があったり、一つ一つ全部拝んで周ると1時間はあっという間に過ぎていきました。(2時間ほど滞在した感覚)
この広さとお堂・お社の数を考えると、全盛期はどれほど大規模な霊場だったのか・・北東北の一大霊場でったのでしょう。
元祖・北東北の一大霊場の遺跡はやはりここかも!
授与品(御朱印など)
御朱印3点セット【納経料:500円】
広い境内をたくさん歩き、長い参道石段を上り下りして良い運動になりました。
二戸の冬は雪が多いので、11月はぎりぎりの巡礼だったかもしれません。
宝物庫にある平安時代作の仏像も見ごたえがありましたので、お越しの際はゆっくり見て周り仏像もご覧になってみてくださいね⭐
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