【君の名は。】ホツマツタヱから読み解く、瀬織津姫を散りばめた本当の理由とは?

君の名はから瀬織津姫とホツマツタエ

2016年に公開された映画、新海誠監督作品の『君の名は。』

複雑な物語設定なので今でも解説・伏線回収・考察など幅広い層に楽しめる映画となっております。

そして、ある一定層には

瀬織津姫(セヲリツヒメ)🌸

を連想させる描写が散りばめられている事で話題となっています。

ぷーとん

隠された神と言われる、瀬織津姫ね?

愛らんど

その女神・瀬織津姫を通してこの映画の「本当に伝えたかったこと」に気がついてしまったわ!

『君の名は。』の大まかなストーリーはここでは割愛いたしますが、作中にあるヒントをつなげていくと裏のテーマに辿りついてしまうのです。

君の名は。の裏テーマとは・・

古来より日本人のDNAに刻み込まれているはずの、本来あるべき「和の心」を取り戻してほしい

これがこの作品に込められた願いではないでしょうか?

なぜかというと(公にはできない理由があるのかもしれませんが。。)
見た人が潜在的な気づきに繋がるように仕掛けられている可能性もあります💡

瀬織津姫の正体を考察した記事はこちらです

目次

作中にあるヒント

瀬織津姫と君の名は。
引用:(C)2016「君の名は。」製作委員会

作中にあるヒントがたくさんあって、全ては紹介しきれませんので必要なポイントをあげていきますね。

水と龍の神様

君の名はから連想される滝と龍神

登場人物の名前からにも、水と龍を描写したものがかなり分かりやすく作中に登場しています。

例として、

・宮水三葉(みやみずみつは)→ 
水波能売命、罔象女神(ミツハノメノカミ)
・立花瀧(たちばなたき)→ 
瀧はそのまま龍神・滝、立花は瀬織津姫の父親の『橘の君』
・ティアマト彗星 → 
ティアマトはメソポタミア神話の原初・海の女神(龍の姿ともいわれれる)

ほかにも、宮水神社のモデルとされる『飛騨一宮水無神社』のご祭神は水主(川の水源をつかさどる神)の意味という説があるそうです。

そこから龍神、水神、瀬織津姫を暗喩していることに気がつきます。

片割(かたわ)れ

瀬織津姫と君の名は

この『片割れ』を表す描写はストーリーを見返すうちに、びっくりするほど作中の背景に登場していることに気がつきました。

片割(かたわ)れとは・・

 割れた器物などの一片。また、対になっているものの一方。

 一つのものから分かれたもの。分身。

https://www.weblio.jp/content/片割れ

スピリチュアル層だと、この片割れの表現はツインレイ・ツインソウルの要素だという見方もあります。(ロマンチックですよね💕悪くない)

例として、

・かたわれ時 → 黄昏時を表した造語(古語で誰(た)そ彼(かれ)→あなたは誰?)
・『割愛』→  糸守町にあるスナックの店名
・割れた隕石 →  ティアマトはマルドゥクによって引き裂かれ、その体から天と地ができる(メソポタミア神話)
・半分の月 →  瀧の着ている服のロゴ、夜空の月

極めつけのヒントが以下のもの・・

  • 糸守町役場にある太陰太極図(陰陽マーク)のポスター
  • 糸守町の道端にある双対道祖神(幸の神)
  • 民宿にある円空のポスター →  飛騨の位山にいる伝説の両面宿儺像を彫った人物

これは、元々一つだったものが二つに分かれたという事を伝えたいのです。

道祖神(幸の神)が祀られている神社記事はこちら

男女の入れ替わり

君の名はと瀬織津姫と天照大神
引用:(C)2016「君の名は。」製作委員会

君の名は。の序盤ストーリーである三葉と瀧の心と身体の入れ替わり。

そしてお互いが別々の場所にあっても、時空を超えて二人の魂はリンクしているのです。

この男女が入れ替わるという設定は、『とりかへばや物語』という平安後期の古典文学から取り入れたと言われています。

愛らんど

新海誠監督は、古典・和歌や日本神話、民俗学など非常に精通している人物ですよね✨

たどり着く答え

君の名はと瀬織津姫
引用:(C)2016「君の名は。」製作委員会

作中に散りばめられたヒントをつなげてたどり着く答えとは。

なぜ分かりやすく瀬織津姫をモチーフにしたのか?

君の名は。のタイトルでもある、世から忘れられてしまった(消されてしまった)神様の名前を思い出して欲しかった。

一つだったものが二つに分かれたものとは?

消えたのは男女一対の夫婦神、瀬織津姫と対をなす夫の神様。

男女の性別が入れ替わった存在とは?

日本神話での最高神・女神の天照大神が、元々は瀬織津姫の夫の神であった。

男神であった天照大神が、女神・天照大神に入れ替わった時期とは?

神代からの日本の歴史が記されている【古事記】は、奈良時代の和銅5年(712)に天武天皇によって。

【日本書紀】は養老4年(720)藤原不比等や持統天皇によって編纂されました。(その後年月をかけて修正をされていったようですが)

どうやらこの記紀が編纂された時に、

天照大神(男神)と皇后・瀬織津姫が日本の最高神

 ⬇️ 

最高神・天照大神(女神)が誕生

となり、日本の最高神が入れ替わってしまいました。

そもそも国の歴史書を編纂するという背景には、国体を大きく変える大事件があったと言えるのではないでしょうか?
・乙巳の変(645)
・白村江の戦い(663)
・壬申の乱(672)
この時代は大きく日本が変動した時期にあったようです。

愛らんど

なぜ天照大神が女神となり、日本の歴史を改ざんしたのか?今は言及しませんが、いつか記事にしたいと思います💡

帝紀(ていき)と旧辞(きゅうじ)を元として編纂されたようですが、現在では【古事記・日本書紀】が現存する最古の歴史書となっています。

しかし天照大神と瀬織津姫が夫婦であったという導きから、たどり着く歴史書が一つだけあります。

それが、隠された神ならぬ隠された書物・・

ホツマツタヱ(秀真伝)なのです

ホツマツタヱ』は、「ヲシテ」なる「文字」(いわゆる「神代文字」の一つである)を使っているいわゆる「ヲシテ文献」のひとつ。『古事記』『日本書紀』の原書であると根強く考える者も一部に存在する。

https://www.weblio.jp/content/ホツマツタエ

伝えたかった『和の心』とは

ホツマツタヱと君の名は。

『君の名は。』で導かれた書物、ホツマツタヱから伝えたかった『和の心』とは何だったのでしょうか。

ホツマツタヱという書物は、建国の歴史だけではありません。

  • 建国の理念
  • 思想
  • 衣食住
  • 子宝と育児
  • 教育
  • 文化
  • 生命
  • 平等
  • 更生

上記の、人間社会で生きていくための本当に大切なことが記述されているのです。

その中でも日本人の根源とも呼べる思想が、ホツマツタヱ御機の十三【ワカヒコ伊勢鈴鹿のアヤ】の章にある一節・・

伊勢の道(妹背の道)(イセノミチ、イモヲセノミチ)

イモとは・・妻、ヲセとは・・夫のこと

妹背は 八百万氏の 別ちなく みな天地の 法備ふ 君は天照る 月日なり 国神はその 国の照り 民も月日ぞ。

陰に炎あり 火摺り 火打ちは 月の火ぞ 陽に水ありて 燃ゆる炎の 中の暗きは 炎の水よ 陰陽と違えど 神一つ・・(以下省略)

(訳)
世の中には男女の区別や役割の違いはありますが、みな天地の法則に従って平等です。

天御祖神から与えられた君主の役割は、天を照らす太陽の光を反射して地上を照らす月の光です。

国の夫婦もまたその光を受けて、周囲を明るく照らすのです。

こうして天御祖神が万物にもたらす恵みは地球上に行き渡るのです。

世の中はすべてが陽(ヲ)と陰(メ)で成り立っており、陽の元素は空(ウツホ)風(カセ)火(ホ)・陰の元素は水(ミツ)土(ハニ)。

陰の中に火もあり、陽の中に水も含まれます。

世の中に男女の区別がありますが、裏と表があるように互いに補い合う存在であり役割の違いでもあるのです。

夫婦に例えれば、夫は太陽で妻は月の役割を担っています。

月は太陽の光を受けて輝き、太陽は月の支えがあって存在してます。

陰と陽の関係もこれと同じです。

伊勢の道の内容は、理想の夫婦像でもありますし、そこから理想の国家像にもつながってきます。

また、君主と国民も陰陽の関係で成り立つのです。

これこそが日本人の根源とも言える思想・・『和の心』です!

有る所でたくさん独占するのではなく、無い所へは補い支え合ってこそ和合の道。

和合とは平和への道そのものであり、これに尽きるのです。

愛らんど

陽(ヲ)と陰(メ)で陰陽(メオト)!トは一つに統合することらしい✨夫婦(めおと)にはそんな意味があったのね💡

ぷーとん

水(ミツ)土(ハニ)陰(メ)。ミツハノメ・・三葉やん!

終わりに

瀬織津姫から始まり、伊勢の道(妹背の道)にたどり着きました🌸

『君の名は。』を見た人は、何故かわからないけど涙が出たり・・

「ずっと何かを、誰かを、探している」という冒頭のセリフに潜在的に何か感じるものがあったのではないでしょうか?

基本的に心優しい民族である日本人は、『和の心』というのは生まれた時から備わっていると感じます。

日本人の信仰心というのは、国史を作り変えたくらいで揺らぐものではありません。

なぜなら日本人の歴史は思っている以上に、とんでもなく長く深いのです。

近ごろの瀬織津姫ブームは、隠された(封印された?)瀬織津姫を介して和合への道に向かっているのかもしれません。

そう信じたいです🌸⛩️

愛らんど

ちなみにキは男神、ミは女神を表します(例:イザナ・イザナ)男女合わせてキミ(君)。タイトルの伏線回収♪

【参考資料】
・東北は日本の母 著者:鏑邦男/日本古代文化研究所
・はじめてのホツマツタヱ 著者:今村聰夫/太陽出版

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 純醒です。全部見ましたよ。すごいですねぇー。学んだ内容が全て反映され、完璧な内容になっています。素晴らしい‼️

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