ニューヨーク・タイムズの2023年行くべき52ヶ所に盛岡市が選出されたおかげで、盛岡市街地は観光客が増えてにぎやかになりました。
そこで紹介されたおすすめの観光スポットのほかにも、コンパクトシティならではの局地的に盛岡の魅力を感じることができる隠れた宝石はまだまだございます✨
そこは岩手県盛岡市街地から徒歩圏内の鉈屋町・大慈寺町界隈(なたやちょう・だいじじかいわい)にあります。
『もりおか町家物語館』をはじめとした日本の古き良き日本の風景が残るこの周辺はもともと商人・職人の町であり寺町(てらまち)でした。
今回の記事では、もりおか町家物語館や周辺の建造物の歴史や文化、鉈屋町界隈の魅力をご紹介したいと思います!
ニューヨークタイムズに盛岡を推薦してくれライターの、クレイグ・モドさんも鉈屋町に訪れたらしいよ!(広報もりおかに掲載)
もりおか町家物語館とは
【鉈屋町・大慈寺町界隈】は歴史と文化が息づく、まるで時が止まったかのような風景に包まれています。
その魅力を保存・活用・情報発信し、庶民の暮らし文化を未来へ残していくをコンセプトにした施設が『もりおか町家物語館』なのです。
こちらは、【旧:岩手川】酒蔵鉈屋町工場であった建物を盛岡市がリニューアルして再生しました。
敷地内は以下の4棟の建物と、2つの空間の6つのエリアから構成されております。
小規模のエリアとなっていますが、それぞれ違った魅力が楽しめますよ。
『大正蔵』は大正時代に建てられた旧:岩手川の酒蔵の構造が残り、中はノスタルジックな雰囲気が楽しめます✨
『母屋』にある、町家の特徴である吹き抜け構造の「常居(じょい)」の開放感が圧巻です!
懐かしの家庭の食卓を再現!
さまざまなイベントが随時開催されているから、最新情報は公式HPをチェックしてみてね!
【もりおか町家物語館】の基本情報・アクセス
所在地 | 岩手県盛岡市鉈屋町10−8 | 〒020−0872
TEL | 019−654−2911 |
公式HP | https://machiya.iwate-arts.jp |
開館時間 | 9:00〜19:00(最終入場18:30) |
休館日 | ●毎月第4火曜日(祝日の場合は翌日) ●年末年始(12月29日〜1月3日) |
入館料 | 無料 |
駐車場 | 有り(16台) |
アクセス | ●盛岡駅より車で10分、仙北駅より車で5分 ●南大通二丁目バス停より徒歩5分 (本宮線、川久保線、日赤経由川久保線、飯岡線線、盛岡ループ200) | ●盛岡バスセンターより徒歩20分、仙北駅より徒歩17分
鉈屋町・大慈寺町界隈の観光スポットを紹介
鉈屋町・大慈寺町界隈の歴史的なオススメ観光スポットをご紹介します。
この辺は江戸から明治期に、北上川舟運(しゅううん)の起点、奥州街道、宮古等街道の城下町の玄関口として栄えておりました。
旧商家の町家や寺院群が現在でも残り、昔ながらの暮らしを守り続ける人々の物語を体感することができます。
すべて徒歩圏内にあり、ぶらり歩いて周れるのが嬉しい♡
大慈清水(だいじしみず)と青龍水(せいりゅうすい)
【平成の名水百選】に選ばれている『大慈清水』と『青龍水』と呼ばれる湧水は、古くから人々に親しまれ生活用水・飲料水として利用されてきました。
そのため、酒蔵・蕎麦屋・豆腐屋といった水とかかわるお店が立ち並んでおります。
現在でも井戸が清潔に保たれているのは、地元住民の用水組合によって毎週1回井戸内と周辺の清掃を行って維持修繕につとめているからなのです。
【大寺清水】
〒020−0827
盛岡市鉈屋町3−15
入場時間:常時
【青龍水】
〒020−0827
盛岡市大慈寺町1
入場時間:常時
三㐂亭(さんきてい)
旧:毛皮商【藤原峰治商店】が昭和49年頃まで使用していた町家で、女優「三原葉子」生家とのこと!
こちらの商家は、外観からは想像できないほど中は広いです。
開放的な吹き抜けの「常居」です↑
かなり高い位置に祀られている神棚がとっても素敵ですね💕さすが商人の町という感じです。
通路土間を歩いていくと、これまたモダンで広い中庭が現れます。
中庭にある【啄木鳥亭(きつつきてい)】は、入ると古民家風のお洒落なBARのような雰囲気でした。
また、向かいに石川啄木が通った【旧:盛岡中学図書庫】がありました。(紆余曲折ありこちらの場所に落ち着いたとのこと)
三㐂亭はイベント時などに場所を貸出提供しているようで、2階は宿泊用としてトイレ・シャワールームや自炊用キッチンなどが完備されております。
これぞ隠されている宝石という言葉が似合う、本当に素敵な商家です。
【三㐂亭】
〒020−0827
盛岡市鉈屋町9−35
入場時間:※イベント開催時による
あさ開【十一代目源三屋】
岩手の酒として有名な酒蔵『あさ開』は、南部藩士だった7代目・村井源三が武士を辞めて明治4年(1871)に酒造りを始めたのが創業とのことです。
岩手は米はもちろんですが、うまい酒は水で決まると言います。
多数の賞を受賞しているあさ開のお酒は、大慈清水・青龍水など地下水の豊富な地域だからこそ美味しいお酒が造られるのでしょうね✨
【あさ開地酒物産館】
〒020−0828
盛岡市大慈寺町10−34
TEL:019−652−3111
休館日:不定休
営業時間8:30〜17:30
あさ開酒蔵見学
物産館では地酒だけでなく、酒粕入りの大吟醸ソフトクリームが販売されています♡
大慈寺(だいじじ)
『大慈寺』は寛文13年(1673)に創建され、黄檗宗で京都萬福寺の末寺です。
山門は盛岡市指定の文化財で、とても目を惹く美しい竜宮門(楼門)となっています。
大慈寺は第19代内閣総理大臣の原敬(はらたかし)菩提寺でもあり、境内には原敬がお墓に眠っております。
こちらでは「普茶料理」と呼ばれる精進料理が食べることができるらしいです。(事前予約が必要12名〜1人7,000円)
山門に重なる紅葉や桜などの季節の花々が、いろいろな表情を見せてくれて本当に絵になる寺院という感じがしました。
【大慈寺】
〒020−0828
盛岡市大慈寺町5−6
TEL:019−622−4709
参拝時間:常時
町家サロンピッピ
喫茶店でもあるし、手芸品や雑貨などを展示・販売しているサロンです。
お抹茶・コーヒーは鉈屋町名水の青龍水で淹れているらしいですね✨
店主の奥様はお隣りの手芸教室で講座を開いたり、モラという民族手芸のカラフルな刺繍がたくさん飾られております。
ちょうど『春祭り』が開催されていまして、立派なお雛様がたっくさん飾られています🌸
やはり高い場所にある神棚が素敵💕
【町家サロンピッピ】
〒020−0827
盛岡市鉈屋町3−6
TEL:019−626−2280
営業時間10:30〜17:00
木曜定休
店主の奥様は遮光器土偶がお好きなようで、遮光器土偶をモチーフとした手芸品がよく展示されております。(気が合うかも)
円光寺(えんこうじ)
海軍大臣であり内閣総理大臣だった米内光政の菩提寺の『円光寺』です。
創建は江戸時代初期。本堂は元禄年間に造営され、木造平屋建て入母屋造りで市の保存建造物に指定されています。
また、本堂正面の夫婦カツラも市の天然記念物に指定されていて美しいお寺の景観となっています。
【円光寺】
〒020−0874
盛岡市南大通3−11−49
TEL:019−654−2601
参拝時間:常時
御蔵・下町史料館
明治橋の付近にある『御蔵(おくら)』は、藩政時代の盛岡藩の米蔵でした。
現在は下町の史料館として江戸〜昭和初期の文物を展示してあります。
この辺は新山河岸(しんざんがし)と呼ばれ、御番所・舟宿・御蔵が建ち並び、北上川舟運の要所でした。
北上川は新山舟橋で往来していて、明治7年に明治橋か架けられるまで続いていたとのことです。
盛岡町家の春祭り開催中でしたので、年代物のお雛様が飾られています🌸
町家界隈に住む方々からの寄贈品がたくさん展示されていて、当時の人々の暮らしが見えてきます。
【御蔵・下町史料館】
〒020−0874
盛岡市南大通3−12−30
TEL:019−654−2468
開館日:4月〜10月の毎週土・日曜
時間10:00〜16:00
見学無料
駐車場10台
ゲストハウス『ととと』
蔵だった建物をリノベーションした「泊まれるたまり場」というコンセプトのゲストハウスです。
2階には宿泊に利用できる和室4部屋。1階には自炊キッチンやたまり場的な共有スペースがあります。
また、宿泊しない方も有料でたまり場スペースを利用することができるようです。
鉈屋町界隈を楽しんだ後に、こちらでくつろいで盛岡の夜を楽しむのも良いですね✨
【ととと】
〒020−0827
盛岡市鉈屋町1~2
とととHP
盛岡でこういうタイプのゲストハウスって珍しいよね!観光客も増えてきてるからぜひ『ととと』をオススメしたいね♪
まとめ
もりおかの町屋・鉈屋町界隈とは、江戸から大正・昭和の盛岡の人々が暮らしていた町並みを楽しむには最適な場所です。
さらに町屋散策を楽しむだけでなく、もりおか町屋で開催される様々なイベントでは、岩手の伝統的な技術を見たり体験したりすることができます。
また、ここ町屋の風情(施設)をお借りして、新しいイベントを開催したり発信したりすることも可能です。
もりおか町屋の魅力を、皆の手で発信して伝統をつなげていけたら良いなと思います。
盛岡の良さは、盛岡の人は当たり前過ぎて気づかないものよね
外部の人からは「盛岡駅からずっと散歩していられる。ぜんぜん飽きない」という声も聞こえてくる♪
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