岩手県の平泉にある達谷窟毘沙門堂(たっこくのいわやびしゃもんどう)へ参拝して参りました。
こちらのお堂は国指定史跡であり、1200年の歴史をもつ平泉で最も古いお寺です。
そして、征夷大将軍・坂上田村麻呂が蝦夷討伐を祈願し、毘沙門を自身の化身と見なす『田村信仰』の発祥地です。
ここから田村麻呂の鬼退治といった英雄伝説が生まれたのでしょう。
ここで最強と言われる【厄除けのお札】を頂いてきました⭐しかも、この地がもののけ姫に登場するシーンのモデル?!というウワサの真相も確認して参りました。
達谷窟毘沙門堂とは
達谷窟毘沙門堂に関する最古の記録は『吾妻鏡』に記されています。
時系列で↓
・延暦20年(801)征夷大将軍・坂上田村麻呂の蝦夷平定が起源
・前九年・後三年合戦で源頼義・義家親子が先勝祈願で寺を寄進
・奥州藤原氏の代になり、藤原清衡・基衡が七堂伽藍を建立
・文治5年(1189)源頼朝が奥州合戦平定後に立ち寄ったと記される
達谷窟毘沙門堂の縁起
今から1200年以上むかしのお話。
達谷窟(たっこくのいわや)に蝦夷の頭、悪路王・赤頭・高丸らこの窟に城をつくり、女の人や子どもをさらったり宝物をうばったりしていました。
そこで桓武天皇は坂上田村麻呂公に、蝦夷征伐を命じました。
ところが悪路王らは強く、田村麻呂公は苦戦します。
しかし、戦の神様『毘沙門天様』が田村麻呂公に味方し悪路王を征伐できました。
坂上田村麻呂公は、悪路王らの住んでいた窟にお堂を建て、800体の毘沙門様を祀り窟毘沙門堂と名付けました。
これが『達谷窟毘沙門堂』の始まりです。
これ以後人々は毘沙門様を拝み、田村麻呂公に感謝して幸せに暮らしました。
どんとはれ☀️
(達谷窟毘沙門堂リーフレットより)
達谷窟毘沙門堂でも蘇民祭が行われています!
ご祭神・ご利益
- ご祭神
-
- 毘沙門天(びしゃもんてん)
- 阿弥陀如来(あみだにょらい)
- 辯才天(べんざいてん)
- 不動明王(ふどうみょうおう)
- 薬師如来(やくしにょらい)
- ご利益
-
悪霊退散、招福、縁結び、子宝、学業成就、必勝祈願、
精神安定、技芸、金運、縁切り、厄除け、眼病、
心身健康、延命長寿
アクセス
【達谷窟毘沙門堂 別當 達谷西光寺】
〒029-4102
岩手県西磐井郡平泉町字北澤16番地
0191-46-4931
達谷窟毘沙門堂HP
【受付時間】
8:00~17:00
【拝観料】
大人:500円、中学生:100円、
小学生:無料
【駐車場】
あり
【御朱印】
あり
●一関ICより車で10分
●平泉前沢ICより車で15分
●JR平泉駅より車で10分
参拝レポート
達谷窟毘沙門堂入口の寺務所です。
自是殺生禁断地の看板があります🈲
境内はご神域として古くから殺生禁断地の他、動植物を取ったりタバコ、飲食、ペット同伴を堅く禁じているそうです。
国指定史跡ですからね💡
ゆっくり周って所要時間30分くらいなので、ここで先に御朱印をお願いして拝観後に受け取るとちょうど良いです☆
一の鳥居。
『一之鳥居八石之鳥居(いちのとりいはいしのとりい』といって「ひこじゅうろう、とくぢ せいのじょう」という達谷村の3人の石工によって達谷石を使って江戸時代に造られたものだそう。
二の鳥居。
『二之鳥居八丹之鳥居(「にのとりいはにのとりい』『三之鳥居ハ杉之鳥居(さんのとりいはさんのとりい』ろ表記されるそう。鳥居の材質のことでしょうか?
それにしても、お寺に参拝に来たつもでしたが神社に来た感じがします。
毘沙門堂入口の前にいる狛犬です。神仏習合がわかりやすく残っていて面白いですね。
毘沙門堂です。
(中は撮影禁止でした)岩窟を切り崩して造られたお堂は日本一の規模です。
なるほど、坂上田村麻呂の建立といわれる京の清水寺に似ています。朱い窟堂が迫力の美しさ✨
中はうす暗くお線香の香りが充満し、本堂にたくさんの毘沙門像がおりました。
本堂の中に切り崩した岩肌(巨石?)がしっかりと残っております。
中で最強の御札と言われる『牛玉寳印(ごおうほういん)』が頂けます!!お札は後ほど・・
出ました!顔面大佛ですっ🙏顔面様~✨
八幡太郎源義家が馬上から弓張を以って彫り付けたと伝えられるそうですが、それは無理があるでしょ💧と思います。
高さ16.5メートルで全国で5本の指に入る規模で『北限の摩崖佛(まがいぶつ)』と称されているそう。
明治時代に胸から下が地震で崩落しちゃったようです。
蝦蟆ヶ池辯天堂(がまがいけべんてんどう)。
むかし蝦蟆の姿🐸に貧乏神が化けているのを慈覚大師が見破り、白蛇の宇賀神王🐍と同一神の辯天才天女を祀り『蝦蟆ヶ池辯天堂』と名付けられたそうです。
弁財天様は嫉妬深いようなので、カップルは詣らないほうが良いみたいです。
姫待不動堂(ひめまちふどうどう)。
悪路王伝説によると、悪路王は窟に閉じこめていた姫様を逃さないように滝の下で待ち伏せしたことから『姫待瀧』と呼ばれる。
本尊として智証大師が祀ったものを藤原基衡が再建したそう。
(姫待滝という看板をここへ車で来る途中で発見しましたが、けっこう離れた場所にありました)
大オッコウ。樹齢500年✨
金堂です。
薬師如来が祀られています。
延暦21年(802)に達谷川対岸に創建したが火事で焼失し、ここにあった客殿が金堂の代わりとなっていました。
しかし今度は廃仏毀釈で破壊され、平成8年に再建されたとのこと👏
なんど壊れても復活🙏信仰心は受け継がれて再生するんでしょうね✨
授与品まとめ
最強のお札『牛玉寶印(ごおうほういん)』貼り方も
そしてこれが最強の御札『牛玉寶印(ごおうほういん)』です‼
私は自宅の神棚に貼っています🙏
「蘇民将来のしめ縄」みたいに玄関に貼るのもオススメです!(昔は病人の枕元に置いたりもしていたようです)
牛玉寶印は邪鬼を祓い福を招くといわれ、入口に貼っている飲食店を見かけました💡
新年に行われる修正会(しゅしょうえ)で作られる特製護符で、数量限定なのかな?と思いましたが、このお札をゲットしたのは11月末でしたので焦らずとも大丈夫そうです!
厄除け招福はわかるとして、
なぜ最強のお札とよばれているの?
牛玉寶印といえば熊野本宮大社が有名ですよね。
この独特の模様、どうやら呪術として用いられていたようで・・あまりに呪力が強いことから平安時代以降は起請文(誓約書)を書く料紙としていました。
誓約を破ると、
『熊野でカラスが三羽死に、破った本人も血を吐いて死に地獄に落ちる』
と信じられてきたそうです。(怖すぎるっ💦)使用用途には十分気をつけてくださいね🙏💦
牛玉寶印は他の神社でも頂けます★こちらの記事で紹介しています
達谷窟毘沙門堂の御朱印
この投稿をInstagramで見る
↑頂いた御朱印【初穂料・各300円】
右から「達谷窟毘沙門堂」「蝦蟆ヶ池辯天堂」「姫待不動堂」です。
世界遺産『中尊寺・毛越寺』の観光地の近くにありますが、さほど混雑しておらず駐車料金も無料です!
岩窟に造られた御堂や巨大大佛は物凄いパワーを感じ、まさにパワスポと呼べる場所に間違いありませんでした!
こちらでも御朱印が頂けます★(冬季は閉鎖)
【岩手の鬼伝説】に関するオススメ記事
東北は大和政権によって征伐対象となった最後の地でした。
その為、蝦夷を鬼として語り継がれる伝説が多く残ります。
鬼とは、古来の東北住民にとっては祖先であり土地を守る為に立ち上がってくれた人間です。
蝦夷に『阿弖流為アテルイ』という英雄がいたこを知ってもらえたら嬉しいです。
コメント